屈斜路湖畔の紅葉
琴半島は見ごろだったのに、このあたりは色づきはじめでした。真っ赤に色づいたモミジのはなやぎはありませ
んが、これはこれで、心に沁み入るるような初々しさを感じさせます。緑が残り黄色と赤が微妙に入り混じってい
るところが、思春期に経験したものに似た、気持のゆれを引き出すのでしょうか。特に、車道を逸れて林に分け
入り、湖水を背景に眺めるといっそう趣が深くなります。
このあたりでは2月から解氷期にかけて、何種類かの氷の造形が見られます。日中暖かく夜に十分冷え込ん
合い、小ぶりな氷山のように盛り上がります。岸に乗り上げ融けかけてまた固まった氷塊も、彫像か塑像のよう
なおもしろい模様を見せてくれます。今度はどんなオブジェができているか、またそのころ訪ねるのが楽しみで
す。