網走監獄博物館
takeさん、うっかり水槽と書いてしまいました。確かめていませんが、湖底を水面下にある部屋の窓か
ら覗く仕組みのような気がします。湖面が凍結する前にマリモを湖から引き上げて島で保護し、春に戻
すという話を聞いたことがあります。
あなたの写真で見ると、猿飛び渓は人が手を加えたようにしっとり落ち着いた渓流ですね。紋別から少
し陸に入った 滝上町に錦仙峡という渓谷があって、モミジや新緑がきれいです。でもお写真のように整っ
た感じはありません。こちらの自然景観はたいてい、おおざっぱだったり荒涼としたところがあったりです
ね。
今日のタイトルを見て、監獄内の写真を予測した人がいるかもしれません。わたしは何度か人を案内したこと
はありますが、どういうわけか中を見る気になれず、いつも車で待っていました。今回は建物内にも入りました。
でも写真を撮る気になれず、けっきょく秋めく外部でだけシャッターを押しました。
入ってみてわかったのですが、自由を奪われた人間のプライバシーを覗き見るような雰囲気を予感して、抵抗
感があったようです。実際に生身の囚人がいるわけではなく、無名の人の記録や人形なんだからいいじゃないか
と言われれば、その通りです。楽しめる人は楽しめばいいと思います。でもわたしはもう一度入りたいとは思いま
せん。
「悪いことをしたら、こんなつらくて恥ずかしい目に合うんだよ」。中にいると、どこかからそんな声が聞こえてくる
ような気がしました。初期には主に明治政府に逆らった政治犯が送られましたから、権力に逆らうことも「悪いこ
と」ですね。こんなことを思うのは、べつに前科があるわけじゃないけれど、カネにも権力にも縁のなかったわたし
のひがみなのでしょう。
というわけで、外の写真だけです。古い建物と色づいた草木の組み合わせはおもしろいですよ。