サンゴソウ無惨

 
 
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 そろそろ最盛期かと思い、卯原内のサンゴソウ群生地へ。ところが見るも無惨、黒く枯れたり草一本ない乾いた
 
泥地が広がっていたり。赤が残っている面積は平年の半分あるかないか。今年は問題が起きていることは知っ
 
ていました。でもこれほどとは! それでも何とか「らしさ」が残っている部分にレンズを向けて撮ってきました。
 
 去年まではこんなではなかったのに。フリペによると、今年3月現地の観光協会が必要な許可を得ずに、群生
 
地と能取湖の境目に大量の土砂を搬入して、堤防を築いた。それが悪影響を及ぼしたのかもしれないが、他の
 
原因も考えられる。東京農大に調査を依頼している。それとは別に堤防はそのうちに撤去される、ということのよ
 
うです。
 
 従来から鋤き起しなどの手を加えて群生地を維持してきた経過があって、もっと手をかければもっとよくなると
 
思ったのでしょうね。人口減少が気になる土地柄です。少しでも観光客を増やしたいという気持ちはわかるような
 
気がします。
 
 ただ、サンゴソウはヒトが長年育種を重ねてきた作物とちがって、あまり詳しいことがわかっていない野生で
 
す。しかもたくましい外来植物のオオハンゴンソウなどとは対称的に繊細なようです。自然には壊すのは簡単で
 
も再生は著しく困難な部分があります。進化は後戻りの効かない一方通行ですから。それでもここは何とか回
 
復してもらいたいと強く思います。これだけの広がりと密集度をもつ繁殖地は他に知りません。それが絶滅する
 
のはさびしすぎます。