夏の雪渓

まりさん、洗剤アレルギーですか。早く治るといいですね。ところで高山植物の花はたいていかわいいです。ア

キノキリンソウのような平地にもある花も、山では色鮮やかで可憐でした。

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 旭岳の高原には8月にまだ雪渓があちこちに残っていました。9月になれば雪が来ますから、一年中消えない

ところもあるのでしょう。標高1600メートル台で万年雪とは、本州の山では考えられないと思います。


                            正解がわからない

 

   昨日使い終わったマヨネーズの容器を洗いながら考えました。これは正しいことだろうかと。資源ご 

 みとして分別するために洗っていたのですが、マヨネーズには油も使われていて、水を流しただけでは


 きれいになりません。お湯で洗剤を使えば汚れは落ちます。でもそれだと、容器をプラスチック原料とし

 て再生することで達成される資源節約より、洗う分の上水を浄化し、水を加熱し、洗剤を製造し、排水

 を処理するために消費されるエネルギーや資源のほうが多くなるのではないかと、疑問に思ったので

 す。
 
  有料の一般ごみとして出した場合、埋め立てあるいは焼却で処理されるのでしょう。わたしにとって、

 洗って資源ごみに分別するのと、そのまま有料で捨てるのと、どちらが安上がりか、わかる人は教え

 てください。行政の視点では、わたしが洗う手間のコストはゼロだと思います。その上できっと、埋め立

 てでは最終処理場に使える荒蕪地などの取得や作業のコストが、焼却では施設の減価償却費やラン

 ニングコストが、リサイクルのコストと比較されます。それで、わたしが洗ってプラスチックゴミにするの

 とそのまま有料ごみに出すのと、行政にとってのコストはどちらが小さいのでしょう。これもわかる人に

 教えてもらいたいものです。


  さらに、金銭には換算がむずかしいコストもあるはずです。有限な地球の資源・廃棄物処理能力にと


 って、どちらのダメージが小さいのか、これもわたしにはわかりません。わたしにはわかりませんが、デ


 ータを基に衆知を集めれば、金銭的なコストも環境にとってのコストも、計算は不可能ではないような気

 がします。個人には正解がわからなくても、衆知を集めれば一応の解答が出せるという類の問題は、

 マヨネーズ容器の処理やごみの分別だけに限らないと思います。


 わたしは平気で「わかる人は教えてください」と言えますが、政治や行政のしかるべき地位にある人


だと、気楽にそうは発言できないでしょう。リーダーシップや見識を疑われたら不利になるという思惑

が働くからです。そのため、十分に衆知を集める前に、個人の判断で方針を決定することが多いので

はないでしょうか。菅首相の言動を見ていると、彼は「わからない」にわりあい忠実なのではないかと

いう気がします。衆知を集めて検討する時間と機会をあまり与えられず、早急に決定を下すように求め

られ、「わからない」に引きずられて右往左往しているような。

 

 ところで、マヨネーズの空容器については、住民の個人コスト、行政の金銭コスト、環境コストをきち


んと計算した上での、処理方法の正解は何でしょうか。わたしがマヨネーズ容器一個の資源ごみと一


般ごみの分別でまちがっても、社会が被る実害は小さいと思います。と言っても、ゴミ袋の値段と水道


光熱費を比べて、得なほうを選んだりはしません。わずかな金額のことですから。しかしきっと、政治


家の政策決定にまつわる個人利害はけた違いに大きいでしょう。原発運転再開にゴーサインを出す

かどうか、景気刺激と財政再建に向けた増税のどちらを優先するかなどで、政治家が自分や自分が

属するグループの利害を配慮して、正解を求めずに個人的に判断したらその被害は甚大です。彼らも

「わからない、みんなで決めようよ」と言うようになったらいいのに。