ちょい早ミツガシワ 春樹の効率批判
そらさん、900草原という大きな丘で撮った写真にたくさんの牛たちが写っています。そのうちにアップします。し
ばらくはちょっと遠出すると何度も牛に会う季節が続きます。
8日の段階では釧路湿原のミツガシワはこんな程度。一帯を白く染める絵を撮るにはちょっと早すぎました。1
枚目と2枚目で花の周りを蕾を付けた茎や葉の緑が囲んでいます。想像の中であなたの脳裏にその全部を咲か
せてみてください。
〔村上春樹の効率主義批判〕
たしが感じたこと、考えたこととほぼいっしょです。でも表現はわたしよりはずっと巧みです。さすがは言葉で食
べているプロ。説得力のある人に、どんどんこういうことを言って欲しい。そしてさらに思考を深化させてもらいた
い。そうでないと文明は袋小路から抜け出せないから。
彼の批判は東電と政府だけでなく、効率主義に流されていた「われわれ」にも及んでいます。そして日本人の
無常観のなかに、災害の多い国土で生を楽しむ積極性を見ています。関心の方向がわたしと重なることをうれし
く思いました。ただ、20分余で語ったのだからやむをえないとはいえ、効率主義批判への踏み込みが浅いのが
残念でした。
わたしは「ムダの効用」を書き綴っていて自然経済の社会に行き着き、その精神生活を考えるうちに、効率主義
は始まりから文明に内包されていた宿痾(しゅくあ=持病)ではないかと思うようになりました。原子力災害はその
病状が文明の命にかかわるところまで悪化した現われではないか、と。まあここまでいくと、村上春樹に期待す
るより、自分で考えを進めるしかないのでしょうね。