能取岬の海の色

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 能取岬は網走市の北に位置し、オホーツク海能取湖にはさまれた広大な台地です。三方が切り立った4・50メートルほどの崖になっていて、転落を防ぐ柵が張り巡らせてあります。柵沿いに30分以上かけてゆっくり一周しました。2・30センチの笹薮、芝生状の柔らかな草などに覆われ、灯台、背の高いモニュメント、岬の名前を書いた看板、清潔なトイレ、ベンチなどが点在し、少し離れて牧場もあります。姿が見えた鳥はイワツバメに似た一種類だけでしたが、鳴き声は華やかです。チチチ、ピィーピイィー、ツィッツィ、ギーヨギーヨ、ギョギョギョ、ホーケッキョ、ピーピーヒョロ。広い空と海に吸い込まれていきますから、うるさくは感じません。気持ちのいい風が吹いていました。
 ここから見るオホーツク海は、4・500メートルの沖に、少し白を混ぜた緑の絵の具を流したように広がる部分が印象的です。わたしの安物のカメラではこの色は撮れませんので、想像で補ってください。それより内側はところどころ岩の露出した浅い海で、たくさんの海鳥が群れています。アザラシも多いのだそうですが、このときはいませんでした。代わりに岩場で貝をとっている人影が見えました。白緑は水面下の豊かな海藻を想像させます。その沖には白い船がゆっくり動いていました。
 網走市から北上して岬を回り、能取湖に沿って南下したのですが、湖岸を走る道路には、遠浅の湖面で貝を採る人のたくさんの車が、路肩に止められていました。平日なのにかなりの人数です。広い湖岸に散らばっていますから、ぽつんぽつんって感じですけれど、週末には混むのでしょうね。道路の山側には、萌え出した新緑の合間に、山桜の薄桃色が点在していました。