れ、これからの2,3ヶ月は雪山の遠景があざやかな季節です。
経済成長をやめれば
もう経済成長はしなくていいと言ったら、経済界や政界からは反発されるでしょうね。たしかに80年代のような
くの問題が自然に解決されます。まるで魔法の杖を一振りしたみたいに。だから政府は景気浮揚を促す財政・金
融政策に躍起になって、成長している企業の経営者は露出が増えます。逆に、経済成長=文明の発展みたい
に錯覚して、文明はこれ以上発展しなくてもいいなどと言う人もいます。
経済成長を物的財の量的拡大と定義すれば、文明の進歩とは別のことです。モノの生産総量は現在の水準で
固定して、その種類・中身を絶えず更新しするとともにその偏在を是正する。そして情報財・社会的財・文化的財
の生産を拡大する。そうすれば文明はさらに発展します。人々のより多くがより幸福になるのが進歩だとすば、こ
れ以上物的財の総量は拡大しなくても、進歩を続けることができます。
地球の総資源量という絶対的限界に突き当たった今では、経済成長という魔法の杖はもうおとぎ話です。どこ
かが成長すればどこかが後退せざるを得ない局面が始まっています。そこで資源を奪い合って競争を激化させ
れば、待っているのは文明の崩壊です。物的財の量的拡大に頼らない進歩を目指さなくては。エネルギーと食
料のローカルな自給自足の拡大からはじめたらいいと、わたしは考えています。このテーマはまた今度。