日の出
一月のある日の夜明けです。角度のせいでしょうか、特に雲が厚いというわけでもないのに、前景が暗く写りま
した。この後明るい光で銀世界が浮き立ったのですけれど。
エジプト情勢を伝える報道に関心をもってます。ムバラク政権の後で、国民の再統合がどのように進むか気が
メリカが武力で破壊しました。その後今もまだ人々は自律的な再統合を成し遂げることができず、殺し合いが頻
発しています。
敗戦後の日本は残存指導部が連合国による統治に協力し、内乱を経ずに再統合が実現しました。国内にはも
はや、彼らに対抗できるほどの求心力をもつ内部集団がなくなっていたからだと思います。アフガニスタンでは
まだ部族的結合が残っていて、その分散性を克服する力をもつ集団原理は、イスラム教以外になかったのでし
ょう。
エジプトでは部族的集団の力は強くないような気がします。西欧的近代市民主義はどれだけ根付いているの
害が対立する内部集団の結合力はどの程度になっていたのでしょう。強権的な国家は嫌いですが、分散する力
だけが強くなっても、住民の苦しみは軽減されません。