霧氷光る
そらさん、どか雪ではなく夜の間に少し積もった後の、よく晴れた朝がわたしは好きです。そんな景色のなかに
立っていると、あまり寒さは感じません。困るのはいまの時期の雨。道にできた水溜りが、夜が明けるとスケート
のリンクみたいにつるつるになっていて、歩くにも車を運転するにも難儀しますから。これから昼に向かって雨に
なる予報で、うんざりしています。
枯れ草や枯枝に着いた霧氷が、小さな宝石みたいにきらきら輝いたり、背後からの光で透明に光っていたりす
るのを見ていると、うっとりするような気分になります。ススキの垂れた穂、緑の松葉、離れていたりまとまってい
たりする草の立ち枯れ。出来上がる氷花はそれぞれがちがう味わいです。
肉眼では細かい氷が反射して、ちかちかまたたく光がとて魅惑的なのに、写真ではそれはうまく表現されてい
ません。わたしのウデの問題でしょうけれど。他にも、明るい雪原と山影の部分を一枚に収めようとすると、どち
らかの色が不自然になります。
ほんとうは機械の方が色彩や輝度のちがいに忠実なのでしょうね。ヒトの脳が大きすぎるコントラストを調節し
たり、注意が向かう部分を強調したりして、わたしたちが自然に感じる認知に加工しているのだと思います。脳が
やっている修正をパソコンでやれたらいいのに。ベテランなら実際にやっているのかも。これもわたしが未熟なせ
いかな?