森歩き
いるのではないかと予想していましたが、3キロほど歩いて貧弱なのが2本だけ。かすかに鳴声が聞こえる野鳥
も姿は現しません。緑の葉をうっそうと茂らせた森は暗く、木洩れ日がことさら明るく感じられます。
静寂の森は気持ちが落ち着きます。どこからかハーブのような、スパイスのような香りがただよう場所もありま
した。ローリエの他にも香る葉をつける樹があるのでしょうか。ときどき木や草の実の赤に目を惹かれます。道に
オオウバユリの実はまだ緑。雪が落ち葉を覆ってから森を歩くと、ちょうど目の高さくらいの茎の先で、褐色のさ
やが割れています。そういえば今年は、気がついたときにはもう終わっていて、花を撮り損ないました。最後の木
の実は4面体みたい。なぜ球形でなくこんな効率の悪い形に進化したのでしょう。