今年はみごとな御神渡り
取岬で、渡りに備えるオオワシのクローズアップに成功したら、この手を使ってみます。
サイタマンさん、オオワシは尾の他に風きり羽の白もあざやかなので、一段と見栄えがするのですが、
なかなかクローズアップに成功しません。冬の羅臼だとたくさん見られると聞いたことがあり、いつか行
ってみたいと思っています。
orion*.:‘さん、ギリシャや北欧の神々も人間味があるけれど、なんか厳めしいような。そこへいくと
アイヌの神は、捧げものをしないよとか脅されるとすぐに態度を変えるような、軽さ、滑稽味もありま
す。狩猟採集民の神はなんか人と対等みたい。
きのう朝、オリンピックを見るか屈斜路湖へ行って御神渡りを撮るか迷っていました。町の天気予報を
チェックしたら、午後には雪だるまマークが並んでいます。それで考えました、ここ何日かいい天気が続
いていたので、美幌峠はたいして凍結していないだろう、雪が降れば明日以降は峠越えがあまり快適でな
くなるかな、と。
けっきょく録画をセットして、8時半に出かけました。このときガレージの温度計は-10度台。国道
に出て、前の車に接近したり対向車とすれちがったりすると、白煙の中に突っ込む感じになります。走る
車が風を起こし、道路まわりの表面にある乾いた雪片が舞い上がる現象、いわゆる地吹雪です。道路が凍
っているわけではないから運転は平気だし、雪国ドラマのシーンみたいでちょっといい気分。
峠付近の真っ白な樹氷は美幌川土手と風情がちがっていて気持ちをそそられましたが、目当ては御神渡
り。砂湯に直行しました。湖が近づくと畑の畝のように盛り上がった氷脈が見えてきました。一昨年はこ
んなところにできていませんでした。今年はそんなに寒いとは感じなかったのに、当たり年みたいです。
平均気温の低下だけでなく、寒暖差の大きさがだいじなのでしょうね。去年みたいに湖面が凍らないと
話になりません。岸から岸までつながった氷が、昼の明るい光を吸って膨張したものの行き場がないの
で、圧力を高めてひび割れをつくる。そこへ上昇してきた水が夜の間に凍り、破片が成長して押し合いへ
し合する。こうして湖面に成長した氷の凹凸を、神が湖を渡った足跡に見立てて、御神渡りと呼んだので
しょう。
湖面全体が凍る気温で、寒暖差が大きく、強い圧力になるだけの広さがあるというような条件が必要な
ためでしょうか、本州では諏訪湖以外聞いたことがありません。こちらではこの前能取湖で、盛り上がっ
た白い筋を見ました。他にもありそうです。ただ、きのうの屈斜路湖はみごとでした。大きな破片がわた
しの腰より高く持ち上げられ、広い湖のいたるところに凹凸が広がっています。今日の写真はほんの予告
編。おいおいもっと紹介します。
天気予報は外れ。帰路に就いて11時ごろ峠に差しかかったときには軽い吹雪で、午後はずっといい天
気でした。今朝久しぶりに-20度を下回っているのは、放射冷却のせいでしょう。
帰って録画していた放送を見たら、スピ―ド・スケート5百mで日本選手が銀と銅のメダルを取ってい
ました。それはめでたいことですが、何度も何度も同じシーンを放送して大騒ぎするなんて!