海のみぞれ氷 ? 『46年目の光』最終回

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orion*.:‘さん、初期化するほどのPCのトラブルは災難でしたね。操作ミスではないみたいなのに、

ね。

 とつぜん視界が暗くなったとか。きつい体験だったでしょう。わたしは3年ほど前に目医者に緑内障

だと言われましたが、まだ普通に見えています。疲れますけどね。


 まりさん、ラビオリって言うのですか。チーズ料理、よだれが出そうな写真です。

 雪明りでもなさそうなのに、夜中の街が明るいですね。


 能取湖の開口部から灯台下まで、オホーツク海がちょっとした湾のように狭まっています。25日朝、

ここの海面に白い部分が見られました。確かではないのですが、シャーベット状の氷が広がっているよう

な気がします。もしそうなら海氷のでき始めですね。


               〔『46年目の光』最終回〕

 移植手術の包帯をはずして、33年ぶりに光を見てから9ヶ月後、医者が同意して免疫抑制剤服用をや

めていました。練習を重ね脳内カタログを増やし、視覚認知の改善が進んでいます。その歓びを家族や友

人と分かち合っている時期に、「きわめて深刻な拒絶反応が起きている」とわかります。「移植した角膜

が膨張して、白血球の塊が角膜を攻撃していた」のです。このままでは急速に視力が失われると告げられ

ます。試せる治療法はあるが、きわめて苛酷で、成功の可能性がとても低いことも。(415・6頁)

 治療は、免疫抑制剤の種類を増やして大量に使用する ― 発がんリスクがいっそう高くなる、ステロイ

ド剤の服用と点滴 ― 消化器潰瘍による出血で命を落とすかもしれない、ステロイド剤の眼球への直接注

射 ― 激痛と失明の可能性、の三つです。即決を迫られ、挑戦を選んだメイをもっとも苦しめたのは、眼

球への注射です。その痛みは呼吸を忘れるほどでした。注射は3日続きます。それから1週間後、医者か

ら「奇跡が起きた」、「こんなにドラマティックに拒絶反応を押し戻した例は見たことがない」と告げら

れました。3年後に免疫抑制剤の服用をやめましたが、今度は拒絶反応がなく、目の健康が保たれまし

た。

 2006年に皮膚がんが見つかりますが、早期発見、早期切除だったので、心配はないだろうと医者は

判断しています。原著が出版されたのが2007年、現在まで、そして今後もマイク・メイとその家族が

健やかであるようにと祈りたい気持ちです。それにしてもサイコロが悪い方に転ぶ可能性も大きかったの

に、彼はあきらめずよく果敢に挑戦を続けたものだと、感嘆させられます。

 母親の積極的な子育てがあり、マイクが好奇心・冒険心満ち溢れた子どもだったから、彼のような人物

が出来上がったのでしょう。それにしても、目が見えないのに全速力で自転車をこぎ続ける息子を、凍る

ような恐怖を抑えて見守る母親の気持ちを思うと、胸が詰まります。わたしはそれほどの我慢で子育ては

できませんでした。

 この本はとてもわかりやすく、上手に読者の興味をひきつける工夫をして書かれています。訳も滑らか

です。魅力的な脇役たちのエピソードやガール・ウオッチングなど、たくさんのおもしろい話題を紹介し

洩らしました。この本自体の方が、つたないわたしの案内より、ずっと魅力があります。(終わり)