わが町美幌:山影
光溢れる暖かな元日でした。朝9時から午後2時まではストーブを消していたのに、室温は23度~26
度。一口に北海道と言っても、函館などのある渡島・檜山地方、札幌などの石狩川中下流域、苫小牧や夕
張のある空知・日高地方、そして大雪山以東の道東・オホーツク地方では、気候も動植物相もかなりちが
うようです。特に縄文時代の渡島・檜山と道東・道北・オホーツク地方では、一方は本州東北部と共通が
強く、他方はサハリンから現在のロシア極東部と濃い交流のある、異なる二つの文化圏と言えそうなほど
の差があったみたい。
美幌の郊外からはたいていいつも、南の阿寒三山、南東の藻琴山・美幌峠、それに東の斜里岳の山影
が見えています。空気の澄んだ季節なら高台から東大雪の峰々を遠望できる日もあります。美幌は昔か
ら、東の網走・常呂、西は北見・大雪を経て石狩地方、南は阿寒から釧路地方へと通じる交通の要所だっ
たのでしょう。低地や緩やかな丘陵が東西に続く網走・常呂、美幌、北見の一帯からは、旧石器時代から
の遺跡も多く見つかっています。すぐれた石器素材である白滝の黒曜石は、このルートで道内一円からサ
ハリンにまで広まったのでしょうか。