零下の湖畔は静寂に

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 ここ数日は真冬日が多く晴れています。朝の国道39号線の露出した路面は乾き、ほとんど凍結してい

ません。しかし、網走湖女満別湖畔には数日前の雪がそのまま残り、湖面は鏡のように輝いていました。

明るい日が射しているものの、車の外はまだ-10度に近いはずです。水面が閉ざされて餌を取れないか

らか、ワシ、カモメ、サギはもちろん、いつもは我がもの顔に飛び交うトンビ一羽見かけません。

 冬の湖面は氷雪が常態です。今年は雪が遅く晴天が続き、気温だけ下がっていますから、網走湖はスケ

ートリンクのように滑らかです。つるりと広がる湖は、あまりなじみのない姿。風も音も絶えた湖畔で、

清潔な冷気を吸って、遠くまでくっきり見える風景を眺めていると、清澄の気が体にしみこむみたい。水

蒸気が上がらず、空気は乾いているので、透明感が強くなります。

 氷面が露出したうす青い湖は穏やかな水面を思わせます。でも、さざ波ひとつ立たず、遠くには氷に穴

を開けているらしい小さな人影があります。見かけより厚く凍結し、割れる恐れはないのでしょう。恐る

恐る片足を乗せてみました。鋲を打った靴底でもつるつる滑り、とても歩けそうにはありません。穴あけ

に行く人はきっと、ワシたちを招く水面を作るために、道具を積んだ小さなそりを曳いて何かの滑り止を

つけて歩くのだと思います。ワカサギ釣りが始まるころには、氷が雪に埋もれ、普通に歩けるようになり

ます。