緑がかった菊の花

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 そらさん、盆栽型の菊、やっぱり珍しいですか。わたしも初めてでした。ほかに緑がかった黄色い菊

や、ほとんど緑といっていいような花も、見慣れないせいかふしぎな感じです。


 生態学保全生態学を専攻する東大の先生・鷲谷いづみさんは、雑誌「科学」(岩波)にエッセイ風の記

事をよく書いています。共感するところが多いので、わたしはファンです。鷲谷さんは07年10月号

で、作物ではなく雑草や木質セルロースバイオ・エタノール化推進を主張しています。わたしも、わが

意を得たりの思いでした。ところがきのう同誌08年9月号で、松田智・久保田宏両名による、セルロー

ス・エタノール推進への反論を見つけ、考え込んでいます。

 二人の主張を、根拠になる数値計算は省略して(わたしには評価する能力がないので)、結論的なところ

をかいつまんで紹介すると:セルロースバイオマスエタノールは、ペレット化個体燃料に比べ、化石燃

料節約効果は5分の1ほどでしかない。ペレット化技術はすでにほとんど確立しているのに、エタノール

化技術は実用化のめどが立っていない。ペレット工場はエタノール工場の適正規模の100分の1以下な

ので、地域分散ができる。生産コストもペレットは半分。ただし、草木類はペレット化できないので、家

畜飼料にまわしたり、コンポスト化して農地に還元したりすればよい。現在日本で、バイオエタノール

産・利用拡大を図る戦略が、CO2削減効果の定量的評価が行われないまま、多額の税金を使って推進さ

れているのは問題である。だいたいこんな趣旨です。

 雑草の家畜飼料化はたやすいことではないと思いますが、他の部分には説得力を感じます。エタノール

派の反論を早く見たいものです。ともに化石燃料削減、バイオマスエネルギー利用促進では一致していま

すから、建設的な議論の土俵はあると思います。

 わたしは消費者の立場から、気になることがあります。ペレットで発電するのならいいのですが、ウチ

でストーブに使う場合です。いまの灯油ストーブは強制排気式で、温度設定も燃料補給も完全に自動化さ

れています。換気・給油・温度管理などまったく面倒がいりません。灯油がエタノールに変わっても、利

便性は同じだと思います。でもペレットだと補給や温度管理の自動化はできるのでしょうか。