盆栽みたいな菊の花

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 菊が福寿草から始まる花の季節を締めくくります。野にはヒメジョン、エゾノコンギクが残り、農家の

庭先には彩りの配置を工夫した花壇が。そしてあちこちの軒先には丹精した大輪の鉢。北見菊まつりには

栽培菊の精華が集められていました。ここで初めて気がついたのですが、盆栽のように仕立てる技法もあ

るのですね。とても手間がかかりそう。それぞれにおもしろく、たくさん撮りました。

 
 とうとう最低気温がマイナス3度を下回りました。あちこちで冬期道路封鎖が伝えられています。そろ

そろタイヤを履き替えなくては。トマトの残骸を穴に埋め、プラムの枝を切り、ブドウを地面に下ろし、

外水道の水を抜けば、雪を迎える準備がだいたい完了です。こちらにいると季節の移り変わりに敏感にな

ります。


 06年には、アメリカで1日7ドル(1ドル100円で換算すると700円)以下でくらす人は、600

0万人に達していました。日本の全人口の約半分です。08年現在、その数はもっと増えているはずで

す。それでも繁栄を謳歌できたのは、金融工学を駆使して世界中から投機資金を集め、信用による消費拡

大を人為的に演出していたからです。中国も日本も、国内外で労働者を低賃金で長時間働かせて、アメリ

カに輸出して稼いできました。バブルがはじけて、その構造が崩壊しました。

 一時的な景気回復はあっても、中長期的にはこの構造が再建されることはないでしょう。国内需要を活

性化して、余力で輸出する方向に行かなかったら、中国も日本も安定した経済を維持できない。そのこと

が以前より見えやすくなっています。国内需要活性化の要件は:働き方を変えて、収入と時間の両面でゆ

とりを増やす。そのために労働生産性向上が不可欠だから、労働市場流動化の下支えをするセイフティー

ネットを拡充する、この二つです。

 東アジア経済圏としても日本としても、とりあえずは保護貿易主義的な方向が必要かもしれません。そ

して公的教育費と社会保障の原資を得るために、高額所得者と大資産への課税を増やし、必須消費以外の

消費税を20%台まで上げます。きちんと将来展望を示して、痛みを伴う改革を訴えるオピニオンリーダ

ーが、いまこそ待望されています。フィンランドが、1990年代の景気後退からいち早く抜け出して国

際競争力で世界のトップグループに入ることができたのは、国民が当時の生活苦に耐えて、公教育と社会

保障を拡充し、EU統合経済圏の成長に賭けることに同意したからでした。