過ぎていたのでしょうか。それとも山頂から桂月岳に続く尾根で咲いていたのでしょうか。わたしも西別
岳をピンクに染めているこの花を初めて見たとき、ツツジとは思いませんでした。木ではなく草の感じで
したから。確かあれは6月前半だったと思います。
写真一枚目はキンポウゲ科のチシマノキンバイソウです。ロープウエー終点の五合目からリフトの下、
それに八合目から上にたくさん咲いていました。チシマキンバイという花があります。こちらはバラ科で
分類的にはまったく違うのですからややこしい。色は似ていますよ。でも草丈といい花の大きさや色とい
い、チシマノキンバイソウのほうがずっと堂々としてりっぱです。
二枚目はトカチフウロです。いまの時季だと海岸から高山までいたるところでフウロの仲間を見かけま
す。どれも似た感じで、観察眼の貧しいわたしには何フウロなのか、ほとんど見分けられません。名札や
説明版があったので、これがトカチフウロとわかりました。これまで見たフウロのなかで一番色が白っぽ
い種です。
次のハクサンチドリは輝く陽光を浴びている華やかな大群落を霧多布岬で見ました。黒岳では孤立し
て、あるいは数本で濃い緑なかにひっそりと立っています。なんだかこちらの方がアリガタミがあるよう
な気がします。
四枚目はエゾノハクサンイチゲです。地名が二つ重なっています。ハクサンイチゲのご当地版というこ
とみたい。最初は、ニリンソウかな、それにしては草丈が高く花も大きいなー、と思っていました。同じ
キンポウゲ科のイチリンソウ属だったんですね。
最後はエゾハタザオ。海岸で群生しているハマハタザオより花の白さが際立っている感じ。親戚同士で
も山奥で育つ方が色白になるのかなー。