っこう疲れます。お写真拝見しました。わたしも今日か明日ワッカ原生花園に行ってみます。今年はゼン
テイカ(エゾカンゾウ)とエゾキスゲをしっかり見分けたいな。
釧路湿原はこれまで高い位置から俯瞰したこともカヌーで釧路川の両岸を見たこともあります。でも中
を歩いたのは初めてです。内地では尾瀬、苗場山、会津田代、戦場ヶ原、蔵王など、いくつもの湿原に行
きましたが、ここはそのどれとも似ていません。今回歩いたのは、湿原の一画にしつらえられた木道と辺
縁の森にある歩道で合計4キロ程度、全体からするとごくわずかな部分だけです。それでも、湿地、草
原、潅木原、シダ植物が繁茂する森と、変化に富んでいることがわかります。今日の画像は荒涼たる原野
のものです。花々と辺縁の森の風景は明日から。
いつかは全体がうっそうとした森林に変わるのでしょう。それまでに要する時間の単位は、百年、千
年、万年、十万年、百万年のどれでしょうか。大小どちらでもそれ以外とは思えません。昨今話題になっ
ている気体炭素量削減の視点からは、早く森林になった方が固定炭素量が増えていいということになりま
す。でもヒトの干渉がなければ、氷期・間氷期の気候中期変動は万年、十万年の単位ですから、釧路湿原
が森になるころには、温暖化ではなく寒冷化対策が論じられているかもしれません。太陽系物理や大陸移
動などによる気候大変動は、千万年、億年の単位ですから関係ありません。
内地の湿原はどこかやさしさを感じさせるところがあります。それとは異質なこの広大な原野を中から
見ていると、地球史的なもの思いに誘われます。