霧多布岬-海と花

イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3

イメージ 4

イメージ 5

 岬を北から展望する広場で、エゾタンポポがまばらになるあたりから、ハクサンチドリの紫が目立って

きます。かがみこんでクローズアップを狙っていると、小さな黄色い花が目に入りました。シコタンキン

ポウゲのようです。そこから車道に戻って灯台脇の駐車場からの小道をたどると、オオバナノエンレイソ

ウが潮風に揺れています。ちょうど白い船が通りかかりました。湯沸岬から北に向かってシャッターを切

った一枚には、浜中湾の対岸が写っていました。ときどき肉眼では気がつかなかった遠景を、カメラが捉

えていることがあります。

 小道近くの岩に肩から上が真っ白な大型の鳥が止まって、じっと辺りをうかがっていました。カメラを

構えたのですが遠すぎます。大きなカモメががいるものだとしか思わず、望遠に付け替えるのが面倒でそ

のまま通り過ぎました。後でせわしないカモメにしては落ち着いていた、何かちがう鳥かなという気持ち

が残りました。

 宿のご主人は環境庁から委託されて、野鳥の保護観察の仕事をしています。半島の海に浮かぶ小島にエ

トピリカの営巣地があるそうです。話のなかで、このあたりではカモメを餌にオジロワシが通年住み着い

ていて、夏鳥は首から上が真っ白だと聞きました。彼が言うには、カモメの営巣地のあるアゼチ岬で見ら

れるので、湯沸岬の方にはいないだろうということでした。不精しないで望遠で撮っておけば確かめられ

たのに、残念なことです。ここにオジロがいることも、夏は半身全体が白くなることも知りませんでし

た。情報を十分に集めて出かけないと損しますね。いつかオジロの夏姿をじっくり見たいものです。