ゆくまで観賞した後で、オホーツクの森に向かいました。舗装道路が終わってから、車の窓を開けフィト
ンチッドを胸いっぱい吸いながら、凹凸の多い林道を10キロほど走って、森の中心にある白樺十字路に
着きました。老人と女性二人の先客がいて、フキを採っていました。ワラビが出ているところがないかと
聞かれましたが、こちらが知りたいところです。
展望台へ登って車から出ると、耳を聾するセミの大合唱。ナナカマドの花の白が混じる新緑の木々の彼
方に、小清水ー斜里海岸の湾曲と網走・能取の二湖が見えました。春先とちがって空気が乾いているため
か、これまでになく輪郭がはっきりしています。気がつくと見晴台の柱にセミがとまっています。エゾハ
ルゼミでしょうか。うるさかったけど、ちゃんと撮らせてくれたから、まあ許す。
駐車広場付近にワラビが出ていましたが時季がすぎていて、まだ柔らかい先のほうだけ摘みました。店
の一束の半分というところ(50円分程度?)です。わずかですが、晩酌のつまみにしたらとてもおいしか
った。もっと欲しいな。ぽっぽ屋にでも行ってみましょうか。群生する場所を知っている人が持ち込んで
いるかも。
十字路に戻るともう誰もいません。念のため鈴とラジオを鳴らしながら、なじみの遊歩道をたどりまし
た。この森はいまコンロンソウの盛りです。オオアマドコロとヤマブキショウマを一株ずつ見つけまし
た。部分的に白い葉が印象的なマタタビの樹があちこちにあります(これらの写真も後日)。中心広場に通
じる林道が7,8本あって、わたしはそのうち3本はもう走っています。きのうは4本目の道を帰りまし
た。辛うじて普通車1台分程度の広さで、退避場所もありません。でも10キロほどの山道に対向車はな
く、無事舗装道路に出ることができました。こんなところに車が入っていいのかと思うほど、奥深い感じ
の森です。