花火のような

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 さすがタムラ、細かく見てる。欠けた羽のこと言われるまで意識してなかった。オオワシにでもやられ

たのかなー。翼を広げると50cmくらいちがうので、負けるらしいね。


 青空を背景に霧氷のついた枝を見ていたら、夜空を背景にした花火を思い出しました。消えかけて色が

失われ、白いしだれかかった筋が見えるあの瞬間に似ていませんか。


 今朝はこれから雪かきです。最低気温は-18度だったそうですから、軽い雪でしょう。


 〔生態系サービス 4 〕

 多様な動物を育む道東の生態系の保全は、地球環境全体に影響の大きい北太平洋の海洋循環を護ること

に重なります。そのためには温暖化をできるだけ小規模に抑える努力が必要です。化石燃料に代わるクリ

ーン・エネルギー開発を急がなければ。日照時間の長い地域では、太陽光発電の普及が考えられます。火

山帯の高温蒸気自噴が多い地域では、熱水や地熱を活用できるでしょう。そして、農作物の食糧にならな

い葉や茎、湿地・荒地の雑草、森林の間伐材・枯枝・下枝・下草などのバイオマスは、日本で、特に北海

道で、有望な新エネルギー源候補です。北海道は戦後の一時期石炭産業で日本経済の復興に大きな役割を

果たしました。今度は大規模なクリーン・エネルギー産業を興し、地域経済を発展させることに全力を集

中すべきです。

 道内には木質ペレットを燃料とするストーブを推奨している自治体が少なくありません。木材加工の端

材や余材、森の間伐材などを加工したものを燃やします。従来の薪ストーブに比べれば扱いやすいようで

すが、電気やガス・灯油のように、電線やパイプで自動的に燃料が補給されるわけではありません。煙突

掃除も必要なのではないでしょうか。環境にはよくても、手がかかって不便なものは普及に限界があるで

しょう。それに暖房として使うだけでは、化石燃料削減効果も限られてしまいます。過渡的には意味があ

ると思いますが、やがてはバイオエタノールやバイオガスに席を譲ることになりそうです。

 トウモロコシやサトウキビを原料とするエタノール、それに大豆やパーム油を原料とするディーゼル

が、いろんな国でガソリン代替燃料として使われはじめています。北海道でも苫東地域で、輸入米を原料

とする燃料プラント建設計画が、農水省の助成事業としてスタートしました。しかしこれらには次のよう

な問題点があります。〆惑歟漏搬腓里燭瓩謀貽逎▲献△籠酳討杷帯林の伐採が進む ∈惑櫃僕僂い蕕

る機械とその運転燃料および化学肥料を考えると、化石燃料削減効率が小さい。マイナスだという試算も

ある。食糧供給を圧迫する。

 自由経済の社会では、確実に儲かる事業には資金が容易に集まります。トウモロコシからエタノール

得るにはバーボンを蒸留する技術が使えるし、大豆からディーゼル油を取るのは食糧油製造と似ていま

す。原油が高騰し、穀物を燃料として売っても採算が合うようになったのは、供給過剰から来る価格低下

に苦慮している穀物業者には福音です。燃料に回る分が増えて食糧や飼料にされる穀物の価格が上昇する

のも、歓迎するでしょう。アメリカの穀物業界は石油業界と並ぶブッシュ大統領の支持基盤です。原油

騰への対策あるいはCO2削減という名分で、トウモロコシ・エタノールへの公的支援が進められていま

す。需要が保障され価格も上昇するとなれば、資金も集まります。しかし地球全体では、栄養不足に苦し

む人が8億人程度はいて、BRICsなどの新興国では飼料穀物の需要が増加しています。世界人口が8

0億に達するのも、そんな先のことではありません。これらを考えると、現在の穀物供給能力が十分であ

るとは言えません。拡大する経済格差に苦しむ国や層の栄養状態を改善するには、食糧を燃料として消費

する余裕はないでしょう。

 雑草、作物の茎や葉などの非可食部分、森林の間伐材や枯枝・下枝などの、木質バイオが原料であれ

ば、作物燃料の問題点を回避できます。日本は山岳地帯が国土の大部分を占め、利用可能な平地は20%

未満です。その代わり約三分の二が森林です。食糧自給率の低さが問題視されているなかで、またしても

アメリカに追随し、輸入で得た穀物燃料をガソリンに混ぜるというような政策は、国益に合致しません。

日本の農産物がコスト面で輸入品に太刀打ちできず衰退の一路をたどっているのは、地理的に大規模営農

が困難で、労働集約的な農業を余儀なくされ、しかも途上国とちがって人件費が高くつくことが最大の原

因です。その日本で、作物燃料を促進することは無意味です。

 原子力発電も、燃料はほとんど輸入です。しかし原発プラントは物と技術を大量に集約する一大産業で

す。政府が後押しする限り、中核を担う大資本にとって確実に利益を生み続けます。一方で、事故や廃棄

物処理で安全面に不安があって、札束で頬をたたくようなやり方で、貧しい地方に施設が建造されます。

危険な作業は地元の作業員に下請けさせています。都市に本拠をもつ中核企業には直接の危険が及びませ

ん。だから、政府が負担する間接コストを除外して採算性を宣伝し、事業を継続・拡大しようとします。

 作物残滓をエネルギー原料として販売できれば、農業経営の効率化に役立ちます。国土の大きな割合を

占める森林、湿地、河川・湖沼周辺のバイオマスを、エネルギー源として利用できるようになれば、化石

燃料輸入を削減できます。注意深く開発されたバイオマス産業は原発とちがって、地元の環境とくらしに

安全であり、永続的な地域振興に役立ちます。耕地や耕地にできない土地の非可食バイオマス供給を農業

に組み込んで、農業復興を図るべきです。公的資金原発や石油備蓄よりこちらに投じられなければ。

(続く)