ナナカマド

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 美幌霊園に通じる並木道のナナカマドです(10月25日)。これだけ葉が紅葉すると、実は目立ちませ

ん。葉に一月以上先駆けて鮮やかに色づいていたのに撮りそこないました。せせらぎ公園で見たピンク系

の別な種類は、そのうちに紹介します。


 熊谷達也の『はぐれ鷹』、小説の醍醐味を堪能しました。以前彼が書いた一連のまたぎ(昔の猟師)もの

が好きでした。久しぶりにその味わいにつながる作品です。独りでいることが苦にならない、鷹匠を目指

す若者と、角鷹の「野生」とのかかわりが主題です。命がけの愛情を注いだのに、けして人と馴れること

のない猛々しい一羽の角鷹が、若者に襲いかかって大空に飛び立っていくクライマックス、圧巻でした。

なんだか眠っているオトコの闘争本能を掻き立てられるような。その点は北方謙三にも通じるところがあ

りますが、北方とちがって人でなく動物や雪山が相手ですから、もつと根源的な印象です。女の人だとこ

ういう作品をどう感じるのかなと、ふと思いました。