るのですが。それに干ししいたけ、これも大袋で600円ほどでした。秋に買って三分の二は残っていま
す。というわけで、鍋の出番が増えます。
シャケはもちろん、泥ネギ、白菜、白子、カニ・エビ入りすり身、豚肉、それにわたしには珍しいいろ
んな魚も安く手に入りまから、収入の乏しい隠居の身でも食は豊かです。何よりの楽しみは、たっぷりだ
しが出た残りの汁で翌朝に作る煮込みうどんや雑炊。安い時期に大量のゆずを買い込んで、皮を冷凍して
ありますから、細切りにしてたっぷり振りかけて味わいます。こたえられませんね。
食べ物でも高級品は金さえ出せばどこにいても手に入ります。ですから、たっぷり身の詰まった太いた
らばの脚とか、脂ののった道内牛の肉とか、大きなメロンとかだと、こちらでも高くなります。むしろ通
販のほうが安いくらいです。でも、流通経費の割合が大きかったり、地元以外ではそれほど知られていな
かったりするものがありますから、あんまり金持ちではない人は、こちらのほうがくらしの実質は豊かだ
と思います。退職者はもちろん、職さえあれば若い人でも、同じ収入なら田舎のほうがいい暮らしができ
るでしょう。食だけでなく、景観や野外活動の楽しみもいくらでも見つけられます。