暖房を焚いて半袖ですごす人もいるとはじめて聞いたとき、燃料代がもったいないとか、省エネに反す
るとか感じましたが、いまになってそのわけが分かりました。部屋ごとに温度調節ができるセントラルヒ
ーティングや個室暖房なら、22度でも23度でも一定に保つことができます。しかし薪や石油の大きな
ストーブをひとつ置いて家中暖める方式だと、部屋ごと、場所ごとの温度むらが生じます。ストーブのあ
る部屋が27度でも、22度の場所もできてしまいます。最高温度が23度になるように調節したら、そ
の部屋は18度になって、寒すぎます。
2月に引っ越したとき、一人ぐらしなのに夜中まで大きなストーブを焚いているのはどうかと思い、寝
室に小さな暖房機をつけてもらいました。このごろ夜中にトイレなどで寝室を出たとき、寒さをかなりき
つく感じます。血圧が高いお年寄りにはこの温度差は危険だと思いました。健康に長生きしてもらうに
は、家中を暖めておくほうがいいと納得できます。どの場所にも個別暖房を付けたり、セントラルヒーテ
ィングにしたりしたら、設備費だけでなく燃料代もたまりません。大きなストーブ一個のほうが、安くつ
きます。そうすると、暑い部屋に長くいる人は、半袖ですごしたくなるでしょう。フィンランドの一人当
たりの燃料消費が日本の1.5倍に近いのは、多分国土のほとんど全域が北海道に似ているからですね。
わたしはまだ意地を張って(ただケチなだけ?)、夜は主暖房を消し、トイレは使う前に温めています。
この程度の血圧ならだいじょうぶだと、勝手にたかをくくっていますから。それにしても太陽光の威力は
たいしたものですね。ストーブをつけていないとき、まぶしくてレースのカーテンを引いただけで、すー
っと寒くなります。