食べる楽しみ

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 このところほとんどいつもほうれん草を食べてる。まだいまなら種を蒔けば芽が出るかもしれないから、畑を空けたいのだ。摘んだばかりのものを、冷たい水で洗って泥を落とすと、厚い葉の濃い緑が光っていて、あまり火を通したくない。さっとゆでたり、生のまま油でいためたりして、さくさくした歯ごたえを楽しむ。ゆですぎると店で買っていた、しんなりしたものとちがわない味になる。8月に入れば蒔いてもダメだろうから、少しでも長く楽しみたいと思えば、いま畝を空けなければならない。そういうわけで、束にしたら2束以上になりそうな分量を毎日消費して、やっと半分ほどの畝に種を蒔いた。
 お金だけのことを言えば、ウチの庭で収穫できる時期には、農家でも路地ものの盛りだから店で安く買える。たいして節約になるわけではない。庭で収穫してすぐ口に入れるという、気持ちの満足がおいしく感じさせるのだろう。20本近いトマトもようやく花が多くなり、いくつか青い実をつけている。商品にするのではないから、赤く熟してから取ってすぐ食べればいい。植えた覚えのないジャガイモも10個くらいは収穫できそうだ。カボチャはこのところ急に大きな葉を茂らせている。何個実が熟すかな。
 5月に時ジャケの切り身を買って焼いたときには驚いた。まるでサンマみたいに油が落ちて、猛烈に煙が上がる。埼玉でもシャケを食べなかったわけではない。いつも安物を買っていたせいか、こんなに脂がのったヤツには出会わなかった。焼いて食べてもたいしたことはないと思って、輸入物の生をマリネーにする程度だった。こっちのスーパで見て、大きな切り身がとても安かったから買ってみたら、まるで別な食べものだ。昔北海道のパック・ツアーでガイドさんから、「ほっちゃれ鮭」という言葉を教わった。子を取った後のシャケは脂が抜けて、猫にやってもまたいで通る、それがほっちゃれ鮭だ、と。わたしゃいままでほっちゃれ鮭を食べていたのか!いまの季節は店で時ジャケはあまり見ない。あっても輸入物だったり、高かったりするから買わない。
 前に生のニシンを麹と塩で味付けした「切り込み」のことを書いた。最近は同じ切込みでも、作るところによって味がちがうことがわかってきた。どれも嫌いじゃないけど、いまのところ美幌峠の道の駅で買ったのが最高だった。塩が薄くて数の子がいっぱい入っている。ちょっと高かったけどね。いろいろおいしいものがあるのはいいのだが、悩みも深い。引っ越す前にやっとの思いで体重を53キロに減らしていたのに、こっちに来てあっという間に55キロになってしまった。あと2キロ増えたら、医者にまた糖尿病とか脂肪肝とか言われてしまう。

 今日の写真は美幌町郊外の田園風景の続き。